この度 shopリニューアルにつき、”column" をスタートしてみました。
器や生活雑貨のこと、買付のことや作り手さんとのエピソードなどなど…私の目線ですが、気ままに綴りたいなと思います。
オンラインショップなので、残念ながらどうしても伝えきれないことが多いと思っていて。
コラムを読んでいただき、作品や作り手のこと。
そして"tete"のファンになっていただけたら嬉しいなと思います。
決して文章は得意ではないので…暖かく見守っていただけると嬉しいです 笑
まずは 私のこと そして " tete" を始めたきっかけ を書いてみようと思います。
私は長年アパレル関係の仕事をしていました。
基本的には販売員で、色々なブランドやセレクトショップで勤務しました。
人と話すことそして何より洋服が好きだったので、仕事はとても楽しかったです。
毎日色々な人が来てお買い物をしてもらう為に、商品のことだったり世間話だったり自分というフィルターを通して、商品やショップの宣伝をする。
リピートして来店してもらう顧客を作る為、色々と試行錯誤しました。
面白いことになんとなく自分と似た人が顧客になるのです。
話すテンポや波長が合う人、感覚や好きなものが似てる人。
理由は様々あると思うのですが、そんな大切なお客様へ必要な情報を届け、本当に似合うものを購入して欲しいという気持ちをモットーに接客していました。
接客歴が長くなるにつれ この 必要な情報 とはなんだろう?と考えるようになり、商品情報ではないもっと違う何かなのでは?と思うようになりました。
ネットで調べられる情報より、自分から伝えられる情報の方が付加価値を生むのではないかと。
そして幸いなことに、前職ではバイヤーをやりながら自分で販売するという環境でお仕事をさせていただき、作り手の想いや、どんな経緯で作られたものなのかを直接聞いて、直接お客様へ伝えることができました。
私はこの "作り手" と話す時間がとても心地よく、今までとは違った高揚感がありました。
自分の手で作り出すものに、愛情のない人はいないはず。
そんな作り手から直接聞く話こそ、この気持ちの高揚感こそが付加価値なのではと ハッとさせられました。
色々な気付きに悶々としていた時、、
コロナ渦に入り、私のいたアパレル業界も大きなダメージを受けました。
業界の変化や、移りゆく時代。
自分の環境も含め 色々な事が大きく変わり、考え方や受け取り方も変化していきました。
そしてお店に来てくれていたお客様も、洋服ではなく器や生活雑貨を自然と手にとってくれる方が増えたことにも気付きました。
若い男の子が自分用にマグカップを。
同棲を始めたカップルが二人分のお茶碗を。
いつも来てくれている顧客さんが、新作の大皿を。
なんだか嬉しくて、、もっと色々な作家や作品と出会いたくさんの手仕事を伝えたいと思いました。
ありきたりかもしれませんが、今思うとコロナってやはり大きなきっかけだったんじゃないかと思います。
大変なことも多かったけど 自分の生活や、人生を見直す良い時間を貰ったと思っています。
自宅での時間も増え、私自身も苦手だった料理が上達!
それも "器" がきっかけでした。
コーディネートを考える感覚で、この料理にはこれかな?
今日はこれを使いたいから、メニューはこれかな?
なんて、クローゼットから洋服を選ぶように、器を選んでいました。
お客様にも同じように、このワクワクした気持ちを味わってほしい!
洋服を選ぶように、色々な雰囲気のものをお料理に合わせて楽しんでほしい!
今まで選ばなかったテイストにチャレンジして、新しい発見をして貰いたい!
そこに直接聞いた作り手の思いや、その作品が出来上がるまでのプロセス、色々なストーリーを一緒に届けられたら最高!
前文で、顧客なんて話をしましたが…
私と同じ感覚や、気持ちで "手仕事品"を選んでくれるお客様がいると信じて
online shop運営を始めました。
日々色々なことに追われ、ゆっくりと何かと向き合う時間がなかった時。
もう気持ちいっぱいになっていた時。
ある作家さんから優しい文面と共に一枚の写真が送られてきました。
優しいグラデーションの綺麗な空の写真。
私のことを見ていたかのようなタイミングだったので、本当にビックリしたのと同時にとても救われた一通でした。
こういう気遣いのできる優しい人になりたいな。
そしてこういう人とお仕事をしたいな。
ものづくりしている方はとてもあたたかいです。
tete でお取り扱いさせていただいている作り手の方々も、素敵な方達ばかりです。
今やモノが溢れている時代、安くて良いモノもたくさんあります。
ですがその作られたモノの背景が素敵だったら、そのモノをもっと大切にできると思うのです。
そしてもっともっと愛着が湧くと思うのです。
自分自身でモノ選び "選択" ができます。
私はその手仕事の魅力や想いを届けられるように、微力ながら頑張りたいと思います。
作り手 (te) から 使い手 (te) へ。